LACは、運動の専門家が指導する、福岡県北九州市の総合型地域スポーツクラブです。


LACの活動理念

船津京太郎 LAC代表



 児童期は、生涯の中でも神経系の発育がピークを迎えます。そのためこの時期は、あらゆる物事をスポンジが水を吸収するかのように即座に習得し、運動技能を獲得するには一生の中で最も適した時期と言われています。なぜなら、新しい運動技能を獲得することは新しい神経回路が形成されるということだからです。子どもがこのような特徴を有することから、5〜8歳くらいまでの時期をプレゴールデンエイジ、9〜12歳くらいまでをゴールデンエイジと称されています。この時期に多種多様な運動経験を積む必要があります。しかし、現在の子どもを取り巻く地域スポーツの現状は、そのような子ど もの特徴を捉えた内容とは言えません。早すぎる専門化、練習頻度の多さなどが原因で、結果的に指導者と保護者の双方が成績志向となり、燃え尽き現象の早期化を招いている例は少なくありません(私は勝利を目指すことを否定していません。むしろ重要なことと考えています)。
 私はスポーツの底辺を拡大させることは非常に重要と考えています。また、我々指導者には、地域スポーツを通して、子どもに運動に対する興味・関心を持たせ、積極的にスポーツに取り組む姿勢・態度を育成することができる資質が求められます。さらに、子どもは大人のミニチュアではなく、発育発達段階により必要な運動刺激は異なります。そのため、指導者には子どもの身体の発育・発達、運動・スポーツに関する専門的知識が必要です。豊富な知識と高い専門性を持ち、且つ知識の享受に偏ることなく、のびのびと運動させる必要があります。また、早期に専門化せず、プレゴールデンエイジやゴールデンエイジにしか発達しない身体機能を高めるタイムリーな運動を行わせることが重要です。

 LACでは各コースの練習の冒頭に、身体を巧みに素早く動かす能力を開花させるトレーニン グを導入しています。そのようなトレーニングを、将来取り組む各種スポーツに必要な体力要素の基礎作りとして位置付け、反復して練習します。さらに、挨拶をする、人の話をきちんと聞く、素直に受け止める姿勢、態度などの社会性の育成にも力を注ぎます。社会性は、競技にとってのみならず、子どもの人格形成に とって大変重要なものです。したがって、我々指導者(コーチ)は徳性を備え、子どもの憧れ、見本でなくてはならないと考えています。
 最後になりましたが、このような我々の活動理念にご賛同いただき心より感謝いたしております。今後とも、地域における子どもから大人までが、豊かなスポーツライフを送れる場を作るよう全力で取り組む所存であります。


平成27年1月
特定非営利活動法人LAC代表 船津京太郎